一、主型のたわみ 金型設計「虎の巻」
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強度計算
一、主型のたわみ |
(はりの一部に等分布荷重を受ける両端支持はりの計算)
プラスチックの射出成形とは液相に溶融した樹脂を金型内の空間に圧入し、金型を冷却することで樹脂を凝固させて製品として取り出すことであるが、液相に溶融していると言えども樹脂の粘度は大変に高く、その注入圧力の大きさは想像を絶する。
金型の材料は基本的には鋼材であるが、この多大な圧力(成形圧力という)を受けた時、鉄といえども曲がる(たわむ)。特に真下が中空で橋桁構造になっている可動型では固定型よりもたわみ量は大きく一般的に0.05mmたわむ(PLが0.05mm開く)と製品にバリが張るといわれる。
鋼材の成形圧力によるたわみ量はその鋼材の厚みと反比例するので金型設計の初期段階でその製品にバリが張ることなく成形できるだけの鋼材の必要な厚みを算出しておく必要がある。
本計算式は、その鋼材のたわみ量や必要な厚みを求めるために用いるもので、たわみ量をギリシャ文字の「δ(デルタ)」で、厚みをアルファベットの「h」で示している。
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